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期間限定オフの小説最終話用ブログ(2008年7月より運営)
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明後日、と言わずにやっぱり更新出来る分はした方がいいと思って更新します。
…久々に読み返して、ああこんな話書いていたっけと思いました。(待
受験も終わったことですし、前よりかはちょっと読みやすく載せてみる。

私と同じで展開忘れている人は…どうぞカテゴリから其の1へ飛んで下さ…え?
そもそもこの話なんなのっていう方は…プロフィール見てください(´∀`;)


 
 
 
 
カッと照りつける朝の日差しとリコリスのチョップによってカシは起こされる。
リコリスは意図してやったのではなく寝ぼけているらしかった。
寝相の悪いせいでこちらまで来てしまっていたリコリスを規定の布団の上に移動させてカシは和室を後にした。
そんなに時間の立たないうちにリコリスを除く全員が居間に集まって朝食の準備が始まる。
そして今現在、ナズナとカシは朝食を早々に食べてイチョウとリコリスの家を出たのに至った。
勿論『セイサクシャ』探しのためだ。

 
「カシ…、これってやっぱり『セイサクシャ』の仕業か な…?」
 
「分からない。でも、これが本来の町の姿なんだろうね」

 
二人は普通ならばありえない光景に出くわしていた。
昨日何処にも見かけなかった赤い花が、今、黒い炭しかなかったはずの花壇に眩しい太陽の光を受けて咲き誇っている。
家の庭を通り抜けて道にでると、ぽつぽつと赤い塊があった。
建物のすぐ横からもその花は覗いている。

 
「すっごい、赤い桔梗とか見たことないよ…本当に赤い花しか咲かないんだね…」

 
道端にしゃがみ込んでいるナズナをカシは上から見下ろしていた。

 
「この町を出るときに一本摘んでいってもいいかなぁ」
 
「それは…この町の人に聞いてみれば」

 
そうする、と言ってナズナはすっくと立ち上がる。
今は花を眺めている場合ではない。

 
「っ!?」

 
立ち上がったときにナズナの視界がぐらりと揺れた。
足元のふらついたナズナの腕をカシは咄嗟に掴んだ。

 
「大丈夫?」
 
「あ…ありがとう…」

 
立ち眩み?と訊くカシにナズナはそうかも、とカシに摑まれた腕を気にして答えた。

 
――でも、こんなに、力が抜ける感じの立ち眩みは今まで無かったかも……あっ、これが年を取ってきたって奴なのか…なんかへこむなぁ…。

 
「ナズナ姉ちゃーん、カシ兄ちゃーん」

 
どんよりうな垂れているナズナの耳に自分達を呼ぶ声が届いた。
振り向くと、声からして想像はついていたがリコリスがこちらに向かってぱたぱた走ってきていた。
気管支が悪いとは思えないほどそれは速くて、ナズナ達に追いついたときも然程呼吸は乱れていない。

 
「おはようリっくん。どうかしたの?」

 
訊かれたリコリスは、目を逸らして頭を掻きながら口を開いた。

 
「お爺やツバキ姉ちゃんから聞いたんだけどさ…。女の子捜してるんだろ?
ボクのこと、姉ちゃん達探してくれたっぽいし…手伝ってやるよ!」

 
ちらり、とナズナとカシの顔を窺うリコリスに二人はにっと笑った。
いい子だなぁ、と。

 
「じゃあ、お昼になったらリっくんの家に戻ろっか」

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HN:
柊葉
性別:
女性
自己紹介:
某高校で文芸部に所属していました自称駄文クリエイター。今さっき命名(←)。オリキャラ好きーです。高校在学中に執筆していた「仮死にとらわれ」という作品の最終話をワケあって連載します、ネットサーフィンで辿り着いた方で1話から読みたいって方がいれば声かけて下さいませ。時々詩や日記や作品解説も。

※個人誌「仮死にとらわれ」は2008年度の作品です、年度の表記を怠ったのを今更ながら後悔;
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