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…一昨年の方の作品が好きだという声を聞いたものでもありますorz
この詩?をもとに1P小説が続いたり。1Pってのも難しいですよう。
では続きからどうぞ。
Non World
生命力を与える彼女
その人はじしんからあふれるしずくで
ひびわれた地はだをいつくしみ
息づくみどりをはげまし
生きとし生けるものたちには
しとりしとり ざあざあと
きまぐれな音色をひびかせるのです
変幻自在の彼女
やらかくつめたい 白のコートに身をつつむときもあれば
すがたのにんしきしづらいときもあれば
光のはからいで すてきな七色のリボンをつけて
ばっちりきめることもあるのです
彼女はきょうも青いほしでじゅんかんしている
はずでした
爽快感を与える彼
その人はくるくるかけまわるだけで
無生物にうごきをあたえ
生物をやさしくあいぶし
てんしんらんまんな彼は
さわわさわわ ごうごうと
きまぐれに触感をもてあそぶのです
悪戯好きの彼
命のやどるたねを かたい岩の上にはこんだり
女の子のはく布をひるがえしたり
光がふりそそいでいてもなくとも
そんなの知るか たびたびぜんりょくしっそうするのです
彼はきょうも青いほしであそんでいる
はずでした
恐怖心を植えつける彼
その人のせんこうはさつりくの光
かっこいいとよばれても それは畏怖
雨や風にくらべればあらわれるひんども少なく
雨や風のようなかんじょうもなく
ただ この青いほしがつまらなかったのです
無を招く彼
あるとき彼は雨と風をけしかけました
いつもじゅんかんしているだけなんてつまらなくないか?
もっとおもしろいことしてみないか?
ふたりは多少のマンネリズムをおぼえていたので
彼に耳をかたむけました
たいようの光がもっともつよいじかん
俺たちいっせいにあばれてみないか?
ちょっとのじかんだけでいいからさ
ふたりはでばんの少ない彼のていあんに
のってしまいました
天気という事象が消えた日
彼らがあばれたとき あまたのせいぶつが息たえ
どうじに彼らをよわらせました
それはつまり はめつへのみちびき
そのかちゅう 彼はたのしくてしかたならなかったのです
たのしさゆえ 力をつかいはたし
重力のなすがままにおちていることにきづくのが
おくれました
ふとめざめると空は黒く
にんげんのつくったあかりだけが かがやいています
さきまでの
ざあざあ ごうごうとうなる
かおみしりのすがたも 音もありません
彼のなかに声がひびきました
よかったな このつまらないほしも
おまえのようなばかもののおかげで
もうすぐほろびるぞ
おまえたちもほろびるがな
彼はちじょうにおもさをあずけたまま
むいしきのうちに さきまで光にみちあふれた
この広い空へと手をのばします―――
天候の無い青い星は青い星に非ず
すなわち世界に非ず
まだじかんはある
空にのばされた手からびじゃくのせんこうをはっし
彼はふらつく足でちじょうをふみしめました
彼がいだくおもいは
ほろびたくないという哀願か
ほんとうにばかなことをしたという懺悔か
はたまた のこされた命だけでもという
いまさらな正義なのかは
分かりません
はっきりと言えることは
彼のものがたりがはじまったということだけです
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※個人誌「仮死にとらわれ」は2008年度の作品です、年度の表記を怠ったのを今更ながら後悔;