期間限定オフの小説最終話用ブログ(2008年7月より運営)
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もういっちょ記事UP。
全部UPしたら、部誌にはこの作品のあとがきなんて書かなかったけど…って、
ああ、1行書いたんだそういえば<…
此処には1行以上のあとがきを書こうと思います。
あとがきというより謝罪に近いけれど。
全部UPしたら、部誌にはこの作品のあとがきなんて書かなかったけど…って、
ああ、1行書いたんだそういえば<…
此処には1行以上のあとがきを書こうと思います。
あとがきというより謝罪に近いけれど。
Non world Ⅲ
電灯がジジ、という音を立てて消滅するそんな街の中。
色の無い空に、凍りつく空気に、黒髪の少年は怒っていた。
その怒りは少年の前に立つ二人の人物へと向けられる。
「ぼくはキミらの、というよりもカミナリの言うことは聞きたくないね」
こんな世界にしてくれて、と悪態をつく。
怒りは一人の、金髪の彼へと向けられていた。
少年の周りにギュルル、と小さな風が生まれる。
まるで少年の不満に呼応したかのように。
「あんた達には、本当に悪かった」
金髪の彼は弱々しく言った。
悪かったで許されるわけ?
と黒髪の少年は反発する。
――ぼくの世界(遊びば)が破滅しようとしているのに?
金髪の彼を睨むことをやめない黒髪の少年に、もう一人の艶々とした鏡のような髪を持つ女性が口を開く。
「カゼ…カミナリだけが悪かったのではないわ。
私達だって」
「アメは黙ってなよ。
もう世界は」
「まだ終わらないわ」
凛と、アメは言った。
彼女の髪がさざめく。
彼女は少年に諭す。
空へ戻りましょう、そして太陽に懺悔して私達の世界を取り戻すの、と。
遠くで建物の崩れる音がした。
それを機会に、冷たさが増したように感じられた。
少年はまだ、考えている。
カミナリの愚行。
アメの諭す希望。
「こう考えろ」
カミナリは意を決する。
「あんた達は世界を取り戻すのと、オレを太陽に突き出して事象を消滅させるために、
空へ一緒に戻って欲しい。
全てオレが悪いんだ。
…迷惑かけてごめんな」
パチ、と。
仄かに金色に発色している彼は、色の無い世界でただ一つ美しいもののように思えた。
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柊葉
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自己紹介:
某高校で文芸部に所属していました自称駄文クリエイター。今さっき命名(←)。オリキャラ好きーです。高校在学中に執筆していた「仮死にとらわれ」という作品の最終話をワケあって連載します、ネットサーフィンで辿り着いた方で1話から読みたいって方がいれば声かけて下さいませ。時々詩や日記や作品解説も。
※個人誌「仮死にとらわれ」は2008年度の作品です、年度の表記を怠ったのを今更ながら後悔;
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